奈良県奈良市で生産されている麻織物です。麻織物を白く晒しあげたもので、肌ざわりがよく汗をよくはじくのが特徴です。

この地域では古くから、麻織物が生産されていたといわれています。天正年間(1573年~1592年)、清須美源四郎が晒法の改良に成功し、慶長年間(1596年~1615年)には徳川幕府から御用品指定され、布端に「南都改」の朱印が押されて生産されるようになりました。

そして、急速に発展し、奈良晒は麻織物の一級品として全国に広まっていったといわれています。最盛期といわれる享保年間(1716年~1735年)には、重要な産業になっており、町の9割の人が奈良晒に関する仕事に就いていたといわれています。

その後、越後上布近江上布能登上布などにおされて、さらには、明治維新により武士が消滅したことで最大の需要源を失い、衰退していきました。

現在、職人の数が少なくなり、生産量も少なくなっています。