沖縄県の宮古島で生産されている麻織物です。ロウを引いたような独特の光沢感と、軽く薄い地風、精緻な絣柄などが特徴です。

1583年に、進貢船を難破から救った男の功績への褒美として、琉球王により、特別な役職に任命されました。男の妻である稲石刀自が、そのことを喜び、感謝の気持ちをこめて麻織物を貢上したといわれています。

この麻織物と同じ技術で生産された織物は宮古上布と呼ばれるようになり、琉球王国へ献上されるようになりました。

1609年に、琉球王国が現在の鹿児島県全域と宮崎県の南西部にあたる薩摩藩の侵攻を受け服属し、その後、貢納布として宮古上布を納めるようになりました。貢納布制度は1903年に廃止されるまで続けられていました。

薩摩藩により、薩摩上布として江戸などに送られ、全国に流通していったそうです。薩摩上布と呼ばれていたものは、この宮古上布と八重山上布であったといわれています。

第二次世界大戦などの影響で、次第に衰退していきましたが、最盛期には、日本麻織物の最優秀品として様々な栄誉を受けています。

現在、宮古島市体験工芸村で、宮古上布を織る体験ができます。